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区分マンション投資の税金の仕組みとは?節税効果と注意点を解説

梶田 誠一 / 更新:2026-06-24
区分マンション投資の税金の仕組みとは?節税効果と注意点を解説
「区分マンションを買えば節税になる」と聞いて始めたものの、仕組みがよく分からないまま申告書を前に固まる。私が仲介の現場で何度も見てきた光景です。結論から言うと、区分マンション投資の節税の正体は、減価償却費という『お金が出ていかない経費』で不動産所得を赤字にし、給与など他の所得と損益通算して税金を取り戻す仕組みです。
  • 区分マンション投資の家賃収入は不動産所得として所得税・住民税の対象になる。
  • 節税の核は、現金支出のない減価償却費を必要経費に計上することにある。
  • 不動産所得が赤字なら、給与所得などと損益通算して税負担を下げられる場合がある。
  • 減価償却が終わると経費が減り、逆に税負担が増える点に注意が必要。
  • 確定申告の期限は原則として翌年2月16日から3月15日まで。

区分マンション投資 税金 仕組みの結論

【区分マンション投資が節税になるケース】を仕組みから解説します!
【区分マンション投資が節税になるケース】を仕組みから解説します!

区分マンション投資の税金の仕組みは、家賃収入から必要経費を引いた『不動産所得』に課税され、その経費に減価償却費を含められる点が肝です。

家賃収入は原則として不動産所得として所得税・住民税の課税対象になり、必要経費を差し引いて計算します。

不動産所得は「総収入金額-必要経費」で計算します。経費には修繕費、損害保険料、減価償却費、租税公課などが含まれます。

ここで重要なのが減価償却費。これは実際に現金が出ていかないのに経費にできる費目です。家賃で手元にお金が残っているのに、帳簿上は赤字になる、という状態を作れる。これが節税の入り口です。

節税の本質は『現金は残るのに帳簿は赤字』を作る減価償却にあります。ここを理解しないまま物件を買うと、減価償却が終わった瞬間に税金で苦しむことになります。

そもそも区分マンション投資とは?

区分マンション投資とは、マンション1棟ではなく『1部屋単位』で購入し、その部屋を貸し出して家賃収入を得る投資です。

そもそも区分マンション投資とは?

一棟アパートに比べて初期費用が抑えやすく、私が現場で見てきた限りでも、会社員のはじめての投資先として選ばれやすいのが区分です。

私自身も都内で区分マンションを2戸持っています。正直、一棟ものより管理は楽ですが、空室になると家賃がゼロになるという怖さは1部屋ゆえに直撃します。

得た家賃は不動産所得として申告し、経費を引いた残りに課税される。この基本構造は規模が小さくても変わりません。

区分マンション投資に期待できる3つの節税効果

区分マンション投資で期待できる節税効果は、減価償却による所得圧縮、損益通算、相続税評価額の圧縮の3つです。

どれも仕組みが違うので、一括りに『節税できる』と考えるのは危険です。順番に見ていきます。

区分マンション投資の3つの節税効果
効果仕組み効きやすい人
減価償却建物の取得費を耐用年数で経費配分し所得を下げる給与所得が高い人
損益通算不動産所得の赤字を給与など他の所得と相殺給与所得者で初年度の経費が大きい人
相続税評価額の圧縮現金より不動産の評価額が低くなりやすい相続対策を考える資産家

減価償却による所得税・住民税の軽減

【知らないと損】不動産投資は節税になるのか?仕組みをわかりやすく解説します!
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減価償却費は、建物などの取得費を耐用年数にわたって費用配分する仕組みで、現金支出を伴わずに不動産所得を圧縮できます。

建物は使ううちに価値が減る、という考え方で、その目減り分を毎年経費に落とせる。だから家賃が手元に残っていても帳簿上の所得は減ります。

中古建物の場合、法定耐用年数は一定の算式で見積もります。築古の物件ほど残りの耐用年数が短く、1年あたりの償却費が大きくなる。これが『中古が節税に効く』と言われる理由です。

私の経験上、減価償却の額を最初に試算せずに買う人が多い。ここを計算しないと節税効果は語れません。

損益通算による税負担の軽減

不動産所得が赤字になった場合、その赤字を給与所得など他の所得と損益通算でき、結果として税負担が軽くなる場合があります。

損益通算による税負担の軽減

給与所得者は通常、年末調整で課税が完結します。ところが不動産所得の赤字は年末調整に反映されないため、自分で確定申告をしてはじめて税額が下がります。

ここで注意したいのが、すべての赤字が通算できるわけではない点です。一定の土地関連の損失などは損益通算の対象外とされています。

確定申告の提出期限は原則として翌年2月16日から3月15日まで。土日祝なら期限は繰り下がります。期限を過ぎると還付の手続きが面倒になるので、ここは絶対に押さえてください。

相続税評価額の圧縮効果

区分マンションは、現金で持つよりも相続税の評価額が下がりやすく、相続対策として使われることがあります。

現金1億円はそのまま1億円で評価されますが、不動産に変えると建物・土地それぞれの評価方法によって評価額が下がる傾向があります。貸している部屋ならさらに評価が下がる場合があります。

ただし、これは資産規模が大きい人向けの話です。私の感覚では、相続税対策を主目的に区分を勧めるのは、ごく一部の資産家に限られます。節税効果の数字は個別性が高いので、税理士に試算してもらうのが現実的です。

区分マンション投資で節税対策を行う際の4つの注意点

【税金のプロ】元国税局員が断言「ワンルーム投資は節税にならない情弱ビジネス」
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区分マンション投資の節税には、節税目的だけの危うさ、減価償却終了後の負担増、税制改正の影響、税務知識不足という4つの落とし穴があります。

正直に言うと、私が一番伝えたいのはこの章です。節税の入り口は明るく語られがちですが、出口でつまずく人を何人も見てきました。

節税の数字に目を奪われて物件そのものの収益性を見ない。これが最大の失敗パターンです。

節税目的だけの投資はリスクが高い

節税だけを目的に区分マンションを買うと、空室や売却で損が出たときに節税額を上回る赤字を抱えるリスクがあります。

節税目的だけの投資はリスクが高い

税金が数十万円戻っても、空室が続いて家賃が入らなければ本末転倒です。不動産売却時の利益は譲渡所得として課税され、計算は「譲渡価額-(取得費+譲渡費用)」となります。買ったときより安く売れば、税金以前に元本を毀損します。

私なら、まず家賃で回るかを見ます。節税はあくまでおまけ。順番を逆にしないことです。

減価償却終了後の課税負担増加

減価償却が終わると経費が一気に減り、同じ家賃でも不動産所得が黒字化して、逆に税負担が増えます。

中古物件は耐用年数が短いぶん、毎年の償却費は大きいですが、その分、償却が終わるのも早い。築古を選んで節税効果を高めるほど、出口で『減価償却切れ』の年が早く来ます。

このタイミングで売る、という出口戦略まで考えておかないと、節税のために買ったはずが、後半は税金を払い続けるだけの物件になりかねません。

売却時の税率も意識しておきます。所有期間5年以下は短期譲渡、5年超は長期譲渡で、税率は下表のとおりです。

譲渡所得の税率(所有期間による違い)
復興特別所得税を含む
区分所有期間所得税住民税合計
短期譲渡5年以下30%+復興0.63%9%39.63%
長期譲渡5年超15%+復興0.315%5%20.315%

税制改正の影響を受けやすい

【必見!】不動産投資で所得税・住民税をゼロ円にするスキーム
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区分マンション投資の節税は税制に支えられているため、ルールが変われば前提が崩れます。

損益通算の対象、減価償却の扱い、譲渡所得の税率。どれも法令で決まっており、改正の議論は毎年あります。実際、土地に係る借入金利子など損益通算の対象外とされる規定はすでに存在します。

だから私は、節税効果を10年・20年先まで固定の前提で計算する営業トークは信用しません。制度は変わるものとして、家賃収入で成り立つかを軸に判断すべきです。

税務知識が不十分だと判断を誤る

取得費や経費の計算を誤ると、本来より多く税金を払ったり、申告漏れで追徴を受けたりします。

税務知識が不十分だと判断を誤る

たとえば売却時に取得費が分からない場合、譲渡価額の5%を概算取得費として使えますが、実額の取得費を証明できればそちらを使うのが原則です。概算でしか出せないと、税負担が大きく膨らむことがあります。

購入時の契約書や領収書は捨てない。これだけで将来の税額が変わります。判断に迷ったら税理士に相談するのが結局いちばん安い、というのが私の率直な実感です。

よくある質問

区分マンション投資の税金について、現場でよく受ける質問に答えます。

よくある質問

区分マンション投資 税金 仕組みとは?
家賃収入を不動産所得として申告し、『総収入金額-必要経費』に所得税・住民税が課される仕組みです。経費に含められる減価償却費は現金支出を伴わないため、所得を圧縮しやすく、これが節税の核になります。
区分マンション投資の費用は?
本記事の出典では物件価格などの具体額は確認できないため、断定は避けます。税金面の費用としては、不動産取得税、固定資産税などの租税公課、売却時の譲渡所得税(長期20.315%・短期39.63%)がかかります。
区分マンション投資の始め方は?
物件の収益性を確認し、減価償却費を試算したうえで購入するのが基本です。家賃収入は確定申告が必要で、提出期限は原則として翌年2月16日から3月15日まで。給与所得者も赤字の損益通算は申告してはじめて反映されます。
給与所得者でも節税は可能ですか?
可能です。不動産所得が赤字なら給与所得と損益通算でき、確定申告で税額が変わる場合があります。ただし年末調整では反映されないため、自分で申告する必要があります。
初心者でも始められますか?
区分は1部屋単位で初期費用を抑えやすく、はじめての投資先に選ばれやすいです。ただし空室時は家賃がゼロになる怖さがあるため、節税より先に収益性を確認することをすすめます。

節税の数字だけで物件を選ぶと、出口で必ずつまずきます。まずは手元の物件で『減価償却がいつ終わるか』を計算してみてください。そこから出口戦略を逆算するのが、私が2戸を運用してたどり着いた結論です。

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こんにちは。この記事について、下の候補から選ぶか、自由に質問できます。

梶田 誠一

元大手不動産仲介会社・売買部門勤務(8年) ・ 区分マンション投資オーナー(2戸保有)

不動産会社での売買仲介経験をもとに、区分マンション投資の実態を数字ベースで伝えることにこだわっている。自身も都内で区分マンションを保有するオーナーとして、一次情報を大切にした記事を書く。

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